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平成28年度 学部入学式 学長告辞

2016年4月4日更新

平成28年度 入学式 学長告辞新入生の皆さま、ご入学おめでとうございます。
本日、510名の新入生をお迎え致しました。お茶の水女子大学の教職員を代表して、心からお祝い申し上げます。
ご家族やご関係の皆さまにも、謹んでお祝い申し上げます。この晴れの日を、皆さまと共に、お祝いさせていただけますことを、まことに嬉しく思って居ります。
また、ご来賓の皆様には、お忙しい中、ご臨席を賜りまして、まことに有難うございます。今後共、若い学生さんたちの将来を温かくお見守り下さいますよう、お願い申し上げます。

今年度は、中国、韓国、台湾、スウェーデンからの留学生の方々をお迎えしています。この講堂に、日本の国旗と共に、留学生の方々のお国の国旗も掲げてありますが、毎年、国境を越えて、いろいろな国からお茶の水女子大学に留学生をお迎えできますことも、私たち教職員にとって、大きな喜びです。
留学生の皆さまには、故国を遠く離れた日本で学ぶことによって、学問的な刺激を受けるだけでなく、日本で生まれ育った学生さんたちとの交流の中で、異なった生活や考え方、文化や価値観の違いなどを学び、さらにはそれを楽しんで、さまざまな人々の、多様かつ豊かな魅力に触れて頂きたいと思います。

新入生の皆さまは、保護者の方々の愛情を一身に受けて、日々成長を重ね、本日を迎えられました。赤ちゃんの頃から、1日毎に一つ一つ覚え、習得して、一人の人間として成長して来られましたね。小さな頃からのご自分を思い出してみて下さい。例えば、小学生の頃、中学生の頃、高校生の頃のご自分と、今のご自分とを比べてみると、随分と成長し、変わって来たことを感じられるでしょう。
そして、大学におけるこれからの4年間に、皆さまはさらに大きく成長されることと思います。
大学では、学びの形がこれまでとは大きく異なります。待っていては何も成就できない可能性があります。出来るだけ早く、自ら学ぶ姿勢を身に付けて頂きたいと思います。自ら望んで、学び、探求することによって、広く豊かな学問の世界を知り、様々な発見をすることが出来るはずです。そして、その学問の世界が、ダイナミックに変化し、発展していることにも気付かれることと思います。そんな中で、豊かな知識と知的好奇心に裏付けられた論理の進め方を身に付け、物事の見方や考え方や価値観を大きく変化させて、能力や人格を目覚ましく変化?成長させて下さることを期待しています。
また、大学生活の中で、皆さまの世界は、社会的な意味でも大きく広がります。様々な国や地域で生まれ育った友人たちや、自分とは違った能力や経験をもった友人たちとの出会いの豊かさは、高校時代とは比べ物にならないはずです。大学外での活動も広がることと思います。これまでとは、遥かに広がりと多様性のある世界が、皆さまを待っています。
異なった環境や価値観の中で育ち、しかもそれぞれに素晴らしい能力や人格を具えた人々と共に日々を送り、研鑽を重ねることは、皆さまを大きく成長させてくれるものです。それこそが、まさに大学生活の醍醐味だと思います。皆さまには、お茶の水女子大学という新たな環境で、素晴らしい友人たちを得て、知的な活動や社会的な活動に、自主的、積極的に関わって頂きたいと願っています。それら、皆さまの意欲的な活動を支援するために、本学では種々の制度や仕組みを用意しています。そして教職員たちは、皆様を心から応援します。


皆様もご存知の様に、お茶の水女子大学は、昨年11月29日に、創立140周年を迎えました。当日は、国の内外の各界の方々にご参集頂き、お祝い頂きました。
本学は、国が設置する初の女性のための高等教育機関「東京女子師範学校」として、1875年(明治8年)に文京区の「御茶ノ水」の地に開校され、その後、教育制度の変遷に伴って、東京師範学校女子部、高等師範学校女子部、女子高等師範学校、東京女子高等師範学校と組織と名称の変更を経て、1949年(昭和24年)に、誕生の地に因んだ「お茶の水女子大学」として、新制大学へと移行しましたが、創立以来、140年の長きに渡って、本学には「教養と専門性を備えた女性リーダーの育成」が期待されて来ました。このことは、現在でも変わることなく、お茶の水女子大学のミッションとして受け継がれています。
創立以来、本学には、多くの先駆的な考え方をもった優秀な女子学生たちが入学してきました。そして、指導的な教育者、科学者?技術者として育ち、また様々な領域で社会基盤の充実に寄与する人材として育って、女性たちの社会進出が困難な時代から、女性の自立と社会的活躍を先導してきました。

お茶の水女子大学では、また、創立当時から国の内外で活躍する女性たちを育ててきましたが、さらに、2004年には、bbin体育_bbin客户端下载-官方版app化に向けて、国境を越えた研究と教育文化の創造を目指し、世界中の全ての女性たちの夢の実現を支援するために、『学ぶ意欲のある全ての女性にとって、真摯な夢の実現の場として存在する』との標語を掲げました。そして、学びたくても学ぶことのできない開発途上国の女性たちをも含めて、国籍や年齢を問わず、女性たちの成長と資質能力の開発を支援するための活動を行って来ました。これは、本学が、世界中の、多様な文化と異なる価値観や考え方を持った人々と深く理解しあい、互いに切磋琢磨しながら、自らを成長させていくことのできる学園でありたいとの決意の表われであり、真の意味での学園のグローバル化を目指す活動です。
ボーダーレス化する世界では、対話と実体験を重ねる学びが益々重要になっています。次世代を担う若い方々には、国の枠組みを超えて、多様な世界の同世代の人たちとのつながりを深め、信頼関係を築いて互いに切磋琢磨することが求められます。本学では、今日現在で、世界24カ国、69大学との間で交流協定を結び、また種々のサマースクールや短期の交流事業なども開催して、多様な領域での交流と学びの機会を広げています。

本学では、さらに「リベラルアーツ教育」、「リーダーシップ教育」など、特色ある教育システムを構築して、若い女性たちが、社会の中で自らが何をすべきかを知るための「学びの場」を提供しています。本学に集う女子学生たちは、その学びの場を活用して、日本や世界の人々のために貢献できる人材となるために自己を磨き、将来への夢を育んでいます。

これから皆さまも、お茶の水女子大学の一員として、学びの場に加わるわけですが、新たな場で、新たなことに取り組んでいく時には、様々な困難が伴うことも予想されます。でも、困難を乗り越えるたびに、人は磨かれて、成長します。それが、自分でも気付かなかった能力や可能性に気付く機会ともなります。本学の校歌「磨かずば、玉もかがみも何かせん。学びの道もかくこそありけれ」にありますように、自分自身を磨き、それぞれの夢を実現させて頂きたいと願っています。
皆さまが夢の実現に向かって、困難を乗り越えていかれるよう、本学では種々の制度や仕組みを用意しています。そして教職員は、皆さまの成長を心から応援しています。

今、私達を取り巻く世界では、予測できない変化が起こり、人々の価値観や生活基盤が揺らぐ状況となっています。様々な国で争いが起こり、また大きな自然災害が頻発して、人々の穏やかな生活や生命が失われている状況があります。東日本大震災からの復興も、まだまだこれからです。
皆さまには、弱い立場にある人々への配慮を忘れず、自分たちに何ができるかを問い続けながら、本学での学びを深めて頂きたいと願います。

本日入学された皆さまが、このキャンパスで充実した学生生活を過ごされ、広い知識と豊かな想像力を備えて、日本と世界の希望溢れる未来を創造することのできる優れた女性として成長されることを願っています。こころと身体の健康を大切になさって、学園生活を思い切り楽しんで下さい。
本日、お茶の水女子大学に入学された510名の皆さまとそのご家族、ご関係の皆さま方に、今一度心からのお祝いを申し上げ、これからの実り多い大学生活を心からお祈りして、お祝いの言葉を結びます。

改めまして、ご入学、まことにおめでとうございます。

2016年4月4日
お茶の水女子大学長
室伏 きみ子